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passing

小説や作詞について書きますし、余計なこともたくさん、そして自分の決心について日々思うことなんかも書くかもしれません

「Air」.80(超変革1号)

PM5:05
「今日の分は以上で終わりですね。…駆け足での説明になっちゃったけど大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ!」
今も空斗くんに空港のことをまた1つ教えてもらっていたんだけど、今日はいつもと違って全然時間に余裕がなかったの。それは今日の撮影でのわたしの出番が多かったから撮影全体の終了時刻までの時間があまり残っていないんだ
「じゃあ、時間も押してるし今日はもう戻る?」
「うん、今日は時間ないもんね。戻ろうか。」
時間に余裕はなかったけど、今日は現場のすぐ近くで教えてもらっていたから、戻るのは楽なんだ

 

「パーン!!」
えっ?
わたしが現場に戻るとクラッカーの音が鳴り響いたの。びっくりして目をつぶっちゃった。目を開けて周りを見渡すとスタッフさんや共演者の人達がクラッカーや花なんかを持っている
「希くん。誕生日おめでとう!」
―「希ちゃん誕生日おめでとうー!」
―「希ちゃんおめでとうー!」
―「おめでとーう!」
ええっ…
「あ、ありがとうございます!でも、これって、、」
わたしは状況が理解しきれなくて後ろを振り返った
「のぞみさん。本当におめでとう!」
空斗くんはなにも驚くことなく笑顔でそう言ったの
「もしかして、空斗くんは知っていたの?」
「うん。ごめんね。でも、みんなでサプライズでお祝いしようってなって」
「そうだったんだ、わたしなんにも知らなかった。それにみんながわたしの誕生日を知っているだなんて、、」
「サプライズなんだもの希くんが知っていたら意味がないじゃないか(笑)」
「あっ…確かにそうでしたよね(笑)」
「君の誕生日は、吉田君から私が聞いていたんだよ」
「え、吉田さんがですか?」
「そうだ。別にここまでしてほしいとは言っていなかったけどお祝いくらいはしてほしいと言っていたよ。でも、キャストのみんなが計画してくれてね。本当なら吉田君もここにいるはずだったんだが、彼には彼の仕事があるからね」
「そうだったんですね… わたし、凄く嬉しいです!!みなさんにこうやってお祝いしていただけるなんて、、」
「希ちゃーん!!」
わたしを呼ぶ声の方を見ると、佐々木さんがケーキを持ってきてくれていた。そして、わたしの前のテーブルに置かれたイチゴのケーキには、『happy birthday N

ozomi』と書かれていた。それに2つのロウソクには「2」の文字が描かれていた
そうだよね、わたしはきょうで22歳なんだもんね、改めてそう実感したの
「希ちゃん!お誕生日おめでとう!!」
「わあ、、ありがとうございます!立派なケーキですね!」
「私の知り合いのパティシエさんにお願いして作ってもらったのよ!」
「えっ、佐々木さんがわざわざお願いしてくれたんですか?」
「そうよ!でも、かわいい希ちゃんのお誕生日だもの。これくらいは当たり前よ!」
「ありがとうございますー!とーっても嬉しいです!!」
「他にもごちそう用意してるからたくさん食べてね!」
反対側のテーブルに目を移すと、続々とピザやチキンなんかのごちそうが並べられていたの
「こんなにしてもらっちゃって、、ほんとうに。。うん…」
「はっきりしなさいよ!(笑)」
佐々木さんのその言葉に反応して、みんなも笑っていた。その姿を見たらなんだかわたしも笑ってしまったの
後ろを振り返ったら…空斗くんも笑ってくれていたんだ
「じゃあ、希くんのお誕生日祝いということで食べようではないか」
監督のその一言でわたしの誕生日会は始まったの