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小説や作詞について書きますし、余計なこともたくさん、そして自分の決心について日々思うことなんかも書くかもしれません

2016年の夏



こんばんは。
夏がすぐそこまでやってきていますね……

僕は生まれてから自分が記憶している限りの時間の中で、2016年が一番嫌いな年です。
しかし、2016年の夏に限って言えば、生まれてから一番幸せな時間でした。

僕はずっと選手でした。それに高校生時代や中学生時代は少し勉強していました。
ですから、夏休みっていうと大体は練習とか試合、それに学校の補習なんかしかしてこなかった学生時代でした。
「夏」らしい思い出なんて2015年の夏までは皆無でしたね。
ですが、2016年だけは違いました。
僕は学生時代で初めて、「クラブ活動」にも「学校」にも、「事務所」にも縛られない夏休みを迎えました。
それだけでも十二分に幸せでした。
ですから2016年の夏休みを物凄く楽しみにしていました。

そんな矢先の去年の7月24日。僕は幼なじみの女性に呼び出され会ってきました。
そして告白されました。
その日は僕にとって少しだけ特別な日でした。
まあ、素直に嬉しかったですね。ですが、その幼なじみは何かが違うと直感で感じました。
告白された後、どうせ現実には自分の理想としている人なんて存在しないのだから「妥協」しようと思っていました。それと時同じくして僕の第六感が強烈に訴えかけてきました。「やめろ!」と。
僕はその直感を信じて、その場で答えを出すことをやめ「保留」にしました。
正直ですが、その時は本当に「妥協」していいやと本気で思っていましたが、僕は自分の直感を優先させました。

そんな次の日でしたね。
僕が僕の忘れられない人を初めて「知った」日は。
そしてさらに次の日、2人で会ってきたんですよね。
びっくりしましたよ、本当に。
僕の第六感が強烈に訴えかけてくるんですよ。「間違ってなかっただろ?」って。
本当に、本当に自分でも恐ろしいほどに自分の直感が神秘的に感じました。
ちなみにですが、この日僕は「テスト」を欠席して忘れられない人に会ってきました。
本人にはとてもそのことは言えませんでした。ですが、僕は僕を許します。
これもまた僕の第六感が強烈に訴えかけてきたからです。「優先するものが違う」と。
この日の前日の夜、僕は確か朝方の5時に寝ました。
普段は日付が変わる前に寝ていましたが、この夜だけはなぜか寝れませんでした。
体が何かを僕に訴え続けていたからです。

僕の忘れられない人は本当に「世界で一番可愛い」人だと今でも心の底から思っています。
それにあの純粋な心は誰にも届かない人として素敵すぎるほどのものでした。

そんな彼女の近くにいられたあの夏、僕は人生で初めて世界が輝いて見えて、初めて生きてて良かったと思いました。
それだけじゃない。
少しだけだけど、初めて人に甘えられたし、初めて心の底から人を好きになったし、初めてあんなに素敵な人を知ったし……彼女は僕にたくさんの初めてのことを教えてくれました。

ですが、そんな僕の姿をよく思わない人間がいました。
僕が17歳で「大人」の世界に入った側の人間でした。
その人の性格を僕は好きではなかったのであまり近づかないようにしていましたが、久しぶりに事務所に行った時、次のような言葉をかけられました。
「珍しいな、というよりも初めてみるなお前のそんな幸せそうな顔。何があったのか知らないけど、自惚れるなよ。お前はこちら側の人間だ。お前は大金と名声に引き換えたくさんの人間を見殺してきたんだ。お前に純白さとか、幸せなんてお似合いじゃねえんだからな。自分の立場勘違いするんじゃねーよ」
……そう、言われました。
さすがですよね。
いくら嫌いな人間とはいえ、あの業界に長年身を置いているだけあります。
あの夏に僕の感じていた「幸せ」を何かしらで感じとったらしいです。

あの人の言葉に僕は猛烈に腹が立ちました。
ですが、同時にその通りだとも思いました。
あの業界、あの世界は僕にたくさんのことを教えてくれ、いい人もたくさんいました。
ですが、知りたくないことも知り、嫌な人ともたくさん出会いました。
そして、昨日お話したことのようなことも、僕は関わっていなかったり、僕がそういったお店に行っていなかろうが、あくまであの人の言う通り、僕は「こちら側」の人間なんです。
何もしてなかろうが、僕も同罪なんです。
自分の身をそこに置き、お金を得る。それだけで立派過ぎる程に、僕は「汚れ、穢れ」ていたんだと思います。

内心ではこう思っていました。
僕は本当に何も関係ないんだ、と。ですが、知っている以上、お金を貰っている以上、同罪の身でありながら、僕はこんなに素敵な人の近くにいていいのか僕は本当に、本当に葛藤していたことも、また事実です。

何度もお話していますが、僕の忘れられない人は本当に素敵な人です。
おそらく世界で一番素敵です。
ですが、僕なんかが身近にいていいのか……でも、僕はこの人が好きだ。という葛藤は、本当にずっと付きまとってきて、僕を悩ませました。

当時は比較的大きいお金を貰っていたので、ご飯代なんかは結構僕が出していました。
ですが、やはりこのお金でいいのか……という気持ちもありました。

本当にやましいことや人に言えないことなんてしていませんでした。
オーディションに受かって、その後はいろいろなレッスン受けて、物語を書いていただけです。
ですが、僕は同士達を見殺しにしてしまいました。
それは昨日お話した2人の後輩の女の子もそうです。

忘れられない人と会えなくなった後、僕は本当に寂しかったです。
ですが、一つだけ安心したことがあります。
それは、僕なんかが近くにいることはもうないんだ。僕なんかがあんなに素敵な人の傍にいない方が彼女にとってはいいんだと、それだけは素直に自分自身認めたからです。

最後に彼女に会った時も、やはり僕の「直感」が物凄く訴え続けてきたからなんです。
「直感」ってなんなんでしょう……正直、僕も理解しきれていないです。
「直感」がなければ僕は彼女を知ることもなくて、「直感」がなければ最後に会った日も、ほんの少しだけれども変わっていました。

僕は僕の歩んできたキャリアを口が裂けてでも肯定し続けます。そうでなければ、僕は僕の生きてきた意味を、自分が今生きている意味を、そしてこれから何を見て生きていけばいいのかわからなくなってしまうからです。

そして、何度も、何度も、忘れられない人を嫌いになろうと思いましたが、結局出来ません。
自分に言い聞かせるように、ここでもお話したりしている通り嫌いになろうと……でも、結局それはそれで自分自身に嘘をついているわけなので、そんな小細工が通用するわけがないんですよね。

僕は自分自身のキャリアの十字架に負い目を感じつつも、彼女を好きだと思う気持ちだけには正直でした。
彼女の大切な落とし物を探しに出た夜の下北沢も、彼女が病気に苦しんでいた時も……いつだってそこに「負い目」は感じていませんでした。
ただただ、心配で、ただただどうにかしたくて、ただただ「好き」なだけでした。

先月、思い出の地に足を運んだ時、友人にこう言われました。
「やっぱり偶然でもいいから会いたい?」って。
僕は即答で「いや」と答えました。
しかし、正確に言うのであればこうです。
本当は会ってみたいです。それはやっぱり世界で一番可愛いくて素敵な人だからです。
ですが、やはり僕のような人間が彼女の人生に登場してはいけないんです。
彼女のような素敵な人に、僕はダメなんです。
今でも好きだけど、僕の人生にはこれまでこのブログでお話してきたように、たくさんの「汚点」があるんです。
だから、本当に好きだし、会いたい気持ちは存在するけど、僕じゃダメなんです。
それになによりも、彼女は僕のことが大嫌いです。間違いなくそうだと思っています。
彼女の前で見せた僕の姿に嘘偽りはありませんでしたし、素直な姿だったつもりですが、きっと僕のたくさんの悪いところに彼女は気づいています。
それに僕は彼女を泣かせてしまいました……最後の最後に。
だから嫌われて当然なんです。
それなのに、僕は彼女に偶然会ってしまったら、謝ることしか……いや、謝る権利さえもうないでしょう。

僕の人生最後の夏休みは「直感」によって、人生で一番幸せな時間で、人生で一番不思議体験をして、人生で一番……自分の惨めさを感じた時間でした。

人に歴史あり……皆さんにはどんな忘れられない記憶が、どんな忘れられない人がいますか?
僕は無意味に泣くことしか出来ませんが、忘れられないし、忘れたくないし、自分の……ごめんなさい。上手く言葉に出来ません。

去年の夏、僕は初めて生まれてきて良かった。初めて生きてて良かった。これが温もりなんだと生まれて初めて知りました。
僕はもしかしたら生気を失いながら生きてきたからこそ、「結果」とか口にするのかもしれません。それは今にしてもしかり。
幸せだったあの夏、僕にとって「結果」なんてどうでもいいものでしたので。
本当に最近は毎日こう考えます。
一体英語をどれだけ覚えようが、なんのために自分は生きているのかわからない、と。
生き甲斐というものがないです。最近本当に感じます。昔はこう、馬力がありました。バスケが好きであったり、忘れられない人が好きだから。
ですが、今は何もガソリンがないので、こう、生きていても燃料がないような感じで、動くことのないままにただそこにいるだけのようになっています。
一体この英会話の先に、一体この夜の先に、一体こんな日々の先に、何に目を輝かせて生きていけばいいのかわかりません。

やっぱり嫌いになろうと口でどうこう言おうとも、結局はダメなんですよね。そもそも本心は本当に素敵な人だと認めてしまっているから。



おやすみなさい